根管治療とは?治療の流れもあわせて解説

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従来は、虫歯が進行した歯は抜歯するのが主流でしたが、歯科医療の発展によって、現在は自然な歯を残すための根管治療も行われています。
なかなか耳馴染みがない言葉であるため、イメージが湧きづらいですよね。

そこで本記事では、根管治療の概要と流れ、ならびに費用感などを解説します。
お口の健康を取り戻したいとお考えの方は、最後までお読みください。

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根管治療の概要

根管治療とは、歯根の中にある、「歯髄(しずい)」とよばれる神経の除去治療を指します。

歯髄は、細菌感染を原因とした炎症を起こしやすく、放置すれば歯を失うリスクを高めかねません。

そのため、炎症が起きてしまっている場合は「抜髄(ばつずい)」とよばれる歯髄の除去を行います。
さらに歯髄が収まっていた管を殺菌と消毒のうえ、薬剤で満たし、再度の炎症発生を未然に防ぎます。
これが根管治療の大まかな内容です。

自然な組織を可能な限り残すことで、お口の中の健康を保ちやすくなるというのが、根管治療の大きなメリットです。

根管治療時には痛みがあるのか

神経が通る管に処置を行う根管治療は、麻酔なしでは激痛をともなうことが少なくないため、基本的には麻酔をかけたうえで治療を進めます。

治療後の痛みは、個人差はあるものの1週間程度で引いてきます。
痛みの程度や、長引き方によっては鎮痛剤や抗生剤を処方されますが、それでも改善されない場合はクリニックへ相談してみてください。

根管治療の流れ

ここからは、根管治療の流れを解説します。

なお、根管治療は開始から治療完了までに、複数回ご来院いただく必要があります。
各治療の間隔は1〜2週間程度で、期間を大きく空けてしまうと治療に支障が出るため、スケジューリングはしっかりと行っておきたいところです。

➀診察・検査

まずは、虫歯や歯周病の有無をはじめとして、口腔内の状態を診断させていただきます。
診断には、目視およびレントゲンによる検査が含まれます。

お口の中の状況によって必要な処置も異なってくるので、治療のスケジュールなど今後の流れについてはクリニック側の説明を待ちましょう。

②虫歯の治療・抜髄

続いて、歯髄への細菌感染および炎症の大元となっている虫歯治療を進めます。
麻酔処置後、虫歯を取り去り、歯の神経を抜きます。

抜髄が終了したら、1回目の治療は終了です。
およそ1~2週間後に治療を再開します。

③根管治療

前回の虫歯治療に続いて、根管治療へと移ります。
根管治療の具体的なステップは、下記をご覧ください。

根管治療の流れ

  1. 根管内部の殺菌・消毒
  2. 貼薬
  3. 根充
  4. かぶせ物の装着

根管治療では、はじめに麻酔処置のうえ、根管内部を殺菌・消毒します。

殺菌と消毒が完了したら、再び細菌が繁殖しないように、抗生物質などの薬剤を根管内部に注入する、貼薬処置を施します。
根管は複雑に張り巡らされているため、根管の殺菌・消毒と貼薬は1度で完了しない場合も多く、複数回ご来院いただくケースも少なくありません。

根管内部の治療が完了したら、再度薬剤を注入のうえ、蓋をする根充処置を行います。

最後に、型取りによって製作したかぶせ物を装着して根管治療は終了です。
かぶせ物の素材は、銀歯、硬質レジンが保険適用である一方、セラミック、ジルコニア、ゴールドなどは保険適用外の自由診療となります。

根管治療の費用や通院回数の目安

ここでは、根管治療の費用感や、通院回数・所要期間の目安をお伝えします。

➀根管治療にかかる費用の相場

一般的な保険診療において、根管治療にかかる費用は、歯1本あたり5,000円程度です。
費用項目の詳細は下記をご覧ください。

根管治療における費用項目

  • 初・再診料
  • レントゲン撮影料
  • 投薬料
  • 消毒処置料
  • 歯冠修復・欠損補綴料

保険適用の根管治療は、費用を抑えられるものの、治療に使用できる薬剤や、検査機器、かぶせ物の素材が限られており、治療にかけられる時間も短くなりがちです。

自由診療であれば、検査においてCTやマイクロスコープを使用でき、かぶせ物の素材も、より耐久性が高く審美性に優れた素材の選択が可能になります。
ただし、自由診療の場合は、歯1本あたり5万~20万円ほどと、かなり高額です。
費用はかさむものの、精度の高い治療を行えるというメリットがあるため、お財布と相談のうえで、検討してみる価値はあるといえます。

なお、根管治療は、保険診療と自由診療いずれの場合においても、現在の歯の状態により、治療内容や通院回数、期間が異なるため、費用も変動します。
上述の費用を目安としつつ、想定される費用をクリニックへ質問してみましょう。

関連記事:歯医者にかかる初診料はどのくらい?費用を抑える方法も紹介

②根管治療にかかる期間の目安

根管治療は、トータルで4~7週間程度の期間を要し、1~2週間の間隔で数回の通院が必要です。

治療と治療のあいだを空けすぎると支障が出るため、クリニックの指示に従ってご予定を調整ください。

根管治療を受ける歯科医院の選び方

最後に、満足のいく根管治療を行ううえでの、クリニック選びのポイントを紹介します。
後悔しないためにもぜひ、クリニック選びの参考にしてみてください。

ポイント➀マイクロスコープによる検査を行ってくれる

根管治療は、虫歯治療に比べてより高度で、繊細な技術が求められます。
それにともない、歯の状態を詳細に把握できる検査装置が必要です。
マイクロスコープは、根管内を拡大し、細菌の有無をつぶさに観察することができるので、根管の殺菌・消毒に役立ちます。

より精密に、かつ少ない回数で治療を終えるために重宝する医療機器ですが、導入には多額の設備費用がかかります。
すなわち、マイクロスコープを導入しているクリニックは、費用を惜しまずに、安全かつ精密な治療を目指しているクリニックと判断することができるのです。

ポイント②セカンドオピニオンを勧めてくれる

根管治療は、通常の虫歯治療とは異なるので、わからないことも多く、なにかと不安ですよね。
クリニックから説明を受けたあとでも、治療をお願いすべきか否か決めかねてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

そんなとき、セカンドオピニオンを受ければ、より多角的に判断できるので、患者様側としても安心して決断を下しやすくなります。
つまりセカンドオピニオンを勧めるクリニックは、患者様のことを第一に考えてくれていると言えるわけです。

反対に、半ば強引に治療を勧めてくるようなクリニックは、利益目的の場合も多いので、避けるのが賢明です。

ポイント③神経を残す選択肢を提示してくれる

神経を取り去る根管治療は、必ずしもベストな選択肢とは言い切れません。
確かに抜髄すれば、細菌感染による炎症の再発防止や、痛みの緩和を図れます。
一方で、歯がもろくなってしまうという弊害もあります。

そのため、自然な組織を可能な限り残すほうが、患者様の歯の未来を考えるうえで、良い選択肢である場合も多いのです。
しかし、細菌感染を起こしている歯髄神経のみを切除するには、豊富な経験と高い技術を要します。

神経を残す選択肢を提示してくれるということは、歯科治療におけるノウハウの証明でもあるのです。

根管治療は、虫歯治療よりも長い期間を要する

いかがでしたでしょうか。
今回は、根管治療の流れや、所要期間、ならびに費用感をお伝えしました。

根管治療は、歯根にある神経が通る管の中を殺菌・消毒のうえ、薬剤を充填する歯科治療です。
根管内部の殺菌・消毒と薬剤の封入を複数回繰り返すため、全体では4~7週間程度の期間を要します。
また費用は、保険適用時で5,000円程度、自由診療で5万~20万円程度とひらきがあります。
根管治療を行う際は、設備が整っており、また患者様のことを第一に考えてくれるクリニックを選びましょう。

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コラム監修者

監修者の写真

中島 航輝
なかじま こうき

役職

理事長(梅田院の院長)

資格

略歴

  • 1997年 明海大学 歯学部入学
  • 2003年 同大学 卒業
  • 2003年 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 顎口腔機能再構築学系 摂食機能保存学講座 摂食機能保存学分野 博士課程 入学
  • 2006年 顎咬合学会 特別新人賞
  • 2007年 同大学院 修了 歯学博士所得
  • 2007年 東京医科歯科大学 歯学部附属病院 医員
  • 2007年 世田谷デンタルオフィス 開院
  • 2008年 医療法人社団世航会 設立
  • 2013年 明海大学歯学部 保存治療学分野 非常勤助教
  • 2014年 明海大学歯学部 保存治療学分野 客員講師
  • 2015年 昭和大学歯学部 歯科矯正学分野 兼任講師
  • 2016年 明海大学歯学部 補綴学講座 客員講師
  • 2020年 日本大学医学部 大学院医学総合研究科生理系  入学

著者本など

「まずはこの1冊から! はじめてのホワイトニング」
「dentist インタビュー記事」
「東京ドクターズ インタビュー記事」
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