インビザラインは目立つ?矯正中の見た目と気になる原因
「インビザラインが目立つって本当?」
「どうして目立ってしまうの?」
「補助パーツを使っているときも見た目を良くする方法はある?」
このように悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
インビザラインはマウスピースのように歯を覆う矯正器具です。
従来の金属系の矯正器具とは違い、見た目の違和感や痛みが少ないメリットがあります。
しかし、違和感が少ないといって、全く目立たないわけではありません。
ここからは、インビザラインは目立つのか、矯正中の見た目と原因について紹介します。
目次
インビザラインの矯正中は目立つ?
インビザラインはほとんど目立ちません。
歯を覆うマウスピースは透明なプラスチックでできているため、多少の光沢感はでます。
しかし、違和感があるほどではなく、よく見ないとわからない程度です。
マウスピースのプラスチックは透明ですが、コーヒーやカレーなど色の濃い食事を頻繁に行っていると、変色や汚れが気になる可能性はあります。
しかし、マウスピースは1〜2週間で交換するため、気になりだしたころに次のマウスピースに交換になるでしょう。
インビザラインの矯正中に最も目立つ可能性が高いアイテムはアタッチメントです。
では、どんなアタッチメントが目立ちやすいのか、次の見出しで詳しく紹介します。
インビザラインが目立つ原因
インビザラインが目立つ原因は、主に以下の4つがあげられます。
- アタッチメント周りの汚れや着色
- アタッチメントの凹凸による影
- ゴム掛け
- 抜歯後の隙間
インビザラインは、形や大きさがさまざまなアタッチメントを歯に接着します。
そのアタッチメントの汚れや凹凸による影が原因でインビザラインが目立つため、定期的なホワイトニングなどのケアが必要です。
また、アタッチメントにゴムを掛けて矯正の力を強くする方法もあります。
しかし、ゴムを掛けると口を開けたときに線ができるため、目立ちやすくなってしまうでしょう。
さらに、きれいな歯並びのために抜歯が必要な場合があります。
抜歯をする箇所にもよりますが、歯と歯の間に隙間ができるため、インビザラインが目立ってしまうのです。
インビザラインの補助パーツとは
インビザラインの補助パーツには、以下の3つがあげられます。
- 補助パーツ①アタッチメント
- 補助パーツ②顎間ゴム
- 補助パーツ③保定装置
それぞれどのようなパーツなのか見ていきましょう。
補助パーツ①アタッチメント
アタッチメントとは、マウスピースと歯の密着度を上げるパーツです。
歯と同系色で作られることが多いため、目立ちにくいという特徴があります。
形や大きさはバラバラで凹凸があるため、影や汚れによって目立ちやすいものもあると認識しておきましょう。
そのため、気になる人は前歯だけアタッチメントを取り付けないようにする方法もあります。
この凹凸とマウスピースの当たり具合によって歯が動く仕組みになっているため、アタッチメントはインビザラインの重要な補助パーツです。
補助パーツ②顎間ゴム
顎間ゴムは、出っ歯や受け口、開口の治療に使うパーツです。
マウスピースの切り込みや歯にボタンのようなものを付けてひっかけて利用します。
主に上下の歯をひっかけるため、口の開け閉めのときに目立つでしょう。
最近では透明のゴムといった目立ちにくいゴムもあるため、気になる人は医師に相談してみることをおすすめします。
ゴムは使い捨てのため汚れにくいパーツですが、ゴムをひっかけるところは汚れが溜まりやすい構造になっているため、歯磨きは念入りに行いましょう。
補助パーツ③保定装置
保定装置は、リテーナーと言われている矯正後に利用するパーツです。
保定装置を利用することで矯正後に歯並びが元の位置に戻るのを防いでくれます。
保定装置には2種類あり、それぞれ見た目や汚れやすさが異なるため、以下の表にまとめました。
タイプ名 | 見た目 | 汚れやすさ |
取り外しタイプ | 少し目立つ | 汚れにくい |
固定タイプ | 目立ちにくい | 汚れやすい |
取り外しタイプは、歯の表側をワイヤーが通る見た目になっているため少し目立ちます。
しかし、取り外しが容易なため洗いやすいところがメリットです。
固定タイプは、インビザライン同様透明なため、ほとんど目立ちません。
しかし、インビザラインより長い期間同じものを利用するため、汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。
補助パーツの使用中も見た目を良くする方法
補助パーツはきれいを保ち、見た目をよくすることで目立ちにくくなります。
最も目立ちやすい顎間ゴムは、インビザライン同様ずっと装着する必要がありますが、短時間であればゴムを外しても問題ないでしょう。
しかし、ゴムを外してしまうと治療期間が延長したり仕上がりに影響する可能性があります。
基本的に1日20時間以上は装着するようにしましょう。
また、アタッチメントや保定装置はこまめに洗浄することで、目立ちにくくなります。
汚れが付着して色素沈着をおこしても、ホワイトニングを行えば元の歯の白さに戻ることが可能です。
インビザラインよりも補助パーツの方が目立ちやすいため、きれいを保って少しでも見た目を良くしましょう。
インビザラインにおける抜歯
インビザラインの施術で抜歯を行う人は少ないでしょう。
抜歯は必ず行うものではなく、歯同士の詰まりや重度の叢生の場合に行います。
そのため、多少歯並びが悪いといった軽度の場合は必要ありません。
ここからは、抜歯について詳しく紹介します。
- 抜歯をした箇所は目立つ?
- 隙間が埋まるまでの期間は?
- 見た目を良くする方法は?
抜歯を行う予定がない人も、インビザラインを行う前に以上のことは把握しておきましょう。
抜歯をした箇所は目立つ?
抜歯後すぐは目立ちますが、仕上がると気にならなくなることがほとんどです。
しかし、まれに歯を抜いた部分の歯茎が赤やピンクに変色し、周りの歯と違って見えることがあります。
抜歯するのは奥歯付近の目立ちにくい歯のため、軽く話す程度では目立ちません。
しかし、笑ったり大きな口を開けると目立つため気になる人もいるでしょう。
さらに、インビザラインの仕上がりがきれいでも、歯を抜いた箇所の空洞が見えることがあります。
抜歯の跡が見えると貧相なイメージを与えてしまうため、抜歯後は跡が早く隠れるように治療に専念しましょう。
隙間が埋まるまでの期間は?
抜歯した箇所の隙間が埋まるまで、1〜2週間かかると考えておきましょう。
厳密には、処置の重症度によって異なるため、重症の場合は数ヶ月かかるケースもあります。
しかし、軽症の場合は7日で隙間が埋まることもあるため個人差は大きめです。
抜歯後は傷口を縫い付けて治癒するため、縫い付けた糸によって抜糸が必要になるでしょう。
糸に細菌が付着していた場合、感染症にかかり抜歯した付近の細胞を傷つけてしまう可能性があります。
その結果、治療期間が延びてしまうため、痛みや異変があればすぐに歯医者を受診するようにしましょう。
見た目を良くする方法は?
抜歯後の状態はどうしても目立ちやすく、貧相なイメージを与えてしまうでしょう。
見た目を少しでも良く見せるために、おすすめの方法は以下の3つです。
- 仮歯を入れる
- 歯のホワイトニングを行う
- べニアの活用
仮歯を入れることで、隙間がなくなるため抜歯後の隙間が気にならなくなります。
仮歯は、PONTICという歯科器具を使い既存の歯にくっつけるため、歯が動くとともに取り外しも可能です。
また、歯のホワイトニングを行うことにより、全体的に明るい印象になるため、隙間が目立たなくなります。
また、仮歯と被りますがべニアという薄いシェルのような素材で隙間を埋める方法もおすすめです。
インビザラインが目立つことはほとんどない
インビザラインは目立つのか、矯正中の見た目と原因について紹介しました。
仕事で人と会話する場面が多い場合、インビザラインの目立ち具合は気になるでしょう。
インビザラインはほとんど目立たないため、安心して利用可能なアイテムです。
しかし、アタッチメントや顎間ゴムなど、目立つアイテムもあります。
できるだけ目立たないような施術を希望するのであれば、専門の医師へ相談してみましょう。
コラム監修者
資格
略歴
- 1997年 明海大学 歯学部入学
- 2003年 同大学 卒業
- 2003年 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 顎口腔機能再構築学系 摂食機能保存学講座 摂食機能保存学分野 博士課程 入学
- 2006年 顎咬合学会 特別新人賞
- 2007年 同大学院 修了 歯学博士所得
- 2007年 東京医科歯科大学 歯学部附属病院 医員
- 2007年 世田谷デンタルオフィス 開院
- 2008年 医療法人社団世航会 設立
- 2013年 明海大学歯学部 保存治療学分野 非常勤助教
- 2014年 明海大学歯学部 保存治療学分野 客員講師
- 2015年 昭和大学歯学部 歯科矯正学分野 兼任講師
- 2016年 明海大学歯学部 補綴学講座 客員講師
- 2020年 日本大学医学部 大学院医学総合研究科生理系 入学