公開日 2023.09.26 更新日 2026.01.21

矯正用マウスピースの保険適用有無と費用の相場

口腔医療の発達にともない、近年はマウスピース型の矯正器具によっても歯列矯正治療を行えるようになりました。
矯正用のマウスピースの存在をすでにご存じの方も多いかもしれませんが、歯列矯正にあたって保険が適用されるのか否かは気になるところですよね。

本記事では、マウスピースを用いた矯正治療への保険適用有無や、費用感、費用を抑える方法を紹介します。
矯正治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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【基礎知識】マウスピースの概要と種類

マウスピースとは、歯に被せて使う医療器具の一種であり、歯列の矯正や保護、咬合改善を目的として使われます。
イギリスにおいてボクシング選手の口腔内をゴムのかけらで保護していたのが、マウスピースの起源です。

なお、マウスピースはその目的・用途によって、大きく3つに分けられます。

➀矯正用

矯正治療の選択肢の一つとして、本記事でもメインで取り上げる歯列矯正用のマウスピースがあります。
矯正と聞くと、金属製のワイヤーを歯に装着するイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、マウスピースの装着によっても歯列矯正は可能です。

目立ちにくく、ご自身でも簡単に着脱が可能なので、心理的なハードルが低く、従来の矯正に抵抗がある方でも挑戦しやすいのが利点です。

こちらの記事では、見た目が目立たない歯科矯正の種類や特徴について解説していますので合わせてご覧ください。

関連記事:見た目が目立たない種類の歯科矯正はある?

②歯ぎしり改善用(ナイトガード)

就寝中の歯ぎしりの改善を目的とした、ナイトガードとよばれるマウスピースもあります。
市販されているキットを購入して自作もできますが、より確かな効果を得たいのであれば医療機関で製作するのが得策です。

③スポーツ用(マウスガード)

球技や格闘技などの接触を伴うスポーツにおいても、歯の欠損を防ぎ、保護するためにマウスピースが利用されています。

スポーツ用のマウスピースにも、市販のものと、医療機関で製作するタイプがありますが、お口へのフィット感はオーダーメイドの後者のほうが上です。
医療機関で製作したフィット感の高いものであれば、競技中に外れてしまったり、息ぐるしかったりという難点も気になりづらくなります。

矯正用マウスピースの製作には保険が適用されるのか?

マウスピースの製作は、基本的に保険の適用外です。

「歯並びをもっときれいにしたい」「歯を保護したい」といった希望からマウスピースの製作を検討される方も多くいらっしゃることでしょう。
しかし、これらは必ずしも治療が必要な疾病ではないので、多くの場合自由診療と見なされます。
それゆえ、原則として、製作費用は全額患者側の負担となっているのです。

それでも例外的に保険が適用されるケースがあるので、次の章でご紹介します。

矯正用マウスピースの製作に保険が適用される場合

矯正用マウスピースの製作にあたって、例外的に保険が適用される3つのケースは以下の通りです。

なお、保険適用内となる症例であっても、国が認可した施設で治療を行わない限り保険が適用されない点には留意しておきましょう。

➀疾患に起因した咬合異常

厚生労働省により指定された、疾患による咬合異常に該当する場合は、矯正用マウスピースの製作が保険適用となります。

該当する疾患は、厚生労働省のWebサイトで確認できるので、必要に応じて確認してみてください。

②永久歯萌出不全に起因した咬合異常

「永久歯萌出不全」を原因とする咬合異常が認められるケースでも、マウスピースの製作への保険適用がなされます。
永久歯萌出不全とは、乳歯が永久歯に生え変わるタイミングで、本来生えてくるはずの永久歯が生えてこない状態を指します。

これにより咬合異常が発生するので、矯正治療が必須と見なされるのです。

③手術を必要とする顎変形症

ほかにも、手術を要する重度の顎変形症の治療に際して、保険診療が認められています。

顎変形症は顎の骨の大きさや形に問題が見られる疾病であり、歯並びや咬合に異常をきたします。
そのなかでも手術が必要と判断されるほど深刻な症例においてのみ、マウスピース製作に保険が適用される決まりです。

矯正用マウスピースが保険適用外になる代表的なケース

矯正用マウスピースが保険適用外となるケースは主に治療目的や症状に関わります。
特に、歯列の乱れが軽度であり、美容目的で矯正を希望する場合は保険適用外となることが一般的です。

また、歯科医師の指示がない場合や自己判断で作製を希望した場合も、保険は適用されません。
治療目的が医療的な必要性に基づいているかどうかが、保険適用の判断基準となります。
このような条件に該当する場合は、自己負担となるため、事前に費用や治療内容を確認しておくことが大切です。

審美目的や軽度な歯列不正の場合

歯列矯正の目的が主に審美的な改善である場合、保険は適用されません。
たとえば、歯並びが多少乱れている程度で、咀嚼や発音に支障がない場合、治療はあくまで美容目的として扱われ、保険外の治療となります。

この場合、費用は全額自己負担となりますので、事前に費用の見積もりをしっかり確認しておくことが重要です。
特に、若年層で軽度の歯列不正が見られる場合も保険適用外となることが多いため、注意が必要です。

自己判断で作製を希望した場合

また、歯科医師の診断や指示なしで、患者自身が自己判断で矯正用マウスピースの作製を希望した場合も、保険は適用されません。
治療の必要性が明確に認められない場合や、専門的な治療が不要と判断された場合は、保険外となります。
このような場合、矯正治療を希望する理由に関して医師と十分に相談し、納得のいく治療方針を決定することが重要です。

マウスピースによる矯正治療の費用相場

保険適用時にかかる自己負担額の目安

保険が適用される場合でも、自己負担額は発生します。
通常、矯正治療の費用は数十万円に及びますが、保険適用により自己負担額は大幅に抑えることができます。

具体的には、保険適用の場合、自己負担額は治療費の1割から3割程度となることが多いです。
たとえば、治療費が20万円の場合、自己負担額はおおよそ2万円から6万円程度になります。

しかし、これには各自治体の負担割合や保険契約の内容も影響するため、事前に確認することをおすすめします。
保険適用の詳細については、歯科医師に相談し、説明を受けることが重要です。

矯正用マウスピースの製作費用を少しでも抑える方法

矯正用マウスピースを使用する場合、治療費は保険の適用有無によって大きく異なります。
保険が適用される場合、治療費の一部は健康保険でカバーされるため、自己負担額は通常治療費の1割から3割程度となります。

たとえば、治療費が20万円の場合、自己負担額はおおよそ2万円から6万円程度になります。
しかし、これには個々の保険契約や自治体による違いもあるため、事前に歯科医院で詳細を確認することが重要です。
保険が適用されない場合は、治療費が全額自己負担となるため、事前に費用の見積もりを行い、予算を考慮して治療方法を決定する必要があります。

方法➀治療費が低く設定されているクリニックを選ぶ

歯科クリニックによって、施術の費用は異なります。
そのため、いくつかのクリニックを調べつつ、もっとも安いところを選ぶというのは、一つの手です。

費用に違いが生じる理由は、各クリニックで検査・診察料の設定値や取り扱うマウスピースのメーカーが異なるからです。

クリニックの治療実績や、取り扱いメーカーなどを事前に調べたうえで、信頼できるクリニックへ矯正治療をお願いできればいうことはありませんよね。

方法②部分矯正で対応する

歯列のすべてを矯正するのではなく、部分的に矯正するという方法でも費用を抑えられます。

ただし、部分矯正は適用可能な症例が限られているため、初回カウンセリング・診察時に、クリニックへ可否を確認してみましょう。

方法③医療費控除を申請する

医療費控除とは、1年間に支払った医療費の総額が10万円を超える場合において、確定申告後に一部が還付される制度です。
マウスピースによる矯正治療は医療費控除の対象となるので、申請することで還付金を受け取れて、結果的に費用を抑えられます。

方法④モニターに応募する

クリニックで募集しているモニターに応募すれば、治療費が割引されることがあります。
クリニックは、モニターとなる患者の治療前後の写真を、Webサイトへ掲載したり、学会で使用したりします。

個人が特定されないよう配慮されているので、モニターに抵抗が無ければ、応募を検討してみてはいかがでしょうか。

矯正用マウスピースの費用の支払い方法と注意点

矯正用マウスピースの支払い方法として、一括払いと分割払いがあります。
一括払いは全額を最初に支払う方法で、後々の費用は発生しませんが、初期費用が高額です。

分割払いは月々の支払いを軽減でき、予算に合わせて支払えるメリットがありますが、金利が加算されることがあり、最終的に支払い総額が増える可能性があります。
どちらを選ぶかは、自己の経済状況に合わせて決定しましょう。

一括払いと分割払いの違い

矯正用マウスピースの支払い方法には、一括払いと分割払いがあります。
一括払いは治療費用を一度に支払う方法で、金利や追加費用が発生しません。

一方、分割払いでは月々の支払い額が軽減されますが、金利が発生することがあります。
分割払いの最終的な支払い額が増えることがあるため、注意が必要です。

自分の予算に合わせて支払い方法を選択し、計画的に支払いましょう。

医療用マウスピースの製作は、基本的に保険適用外です

今回は、矯正用マウスピースが保険適用になるのか否かという疑問にお答えするとともに、費用感や、費用を抑える方法もお伝えしました。
矯正用のマウスピースは基本的に保険適用外の扱いですが、永久歯萌出不全をはじめとした、一部の疾患の治療においては、保険適用となるケースもあります。

なお、マウスピースによる矯正治療の費用相場は、10万~110万円程度です。
費用を抑える方法としては、医療費控除の申請やモニターへの応募などが挙げられます。
ぜひ、信頼のおけるクリニックを探して、治療を依頼しましょう。

デンタルオフィス大阪梅田では、マウスピースを用いた矯正治療を行っています。
気になっている方は、まずはお気軽にご相談ください。

大阪梅田の歯医者ならデンタルオフィス大阪梅田

市販のマウスピースと歯科医院で作るマウスピースの違い

市販のマウスピースは安価で手軽に購入できますが、個々の口腔内に合わないことが多く、効果が限定的です。
歯科医院で作成するマウスピースは、患者の歯に合わせて作られ、精度が高く治療効果が期待できます。

特に矯正や歯ぎしり改善を目的とする場合、歯科医院で作成する方が適しています。
治療目的には、医師の指導を受けたマウスピースを選ぶことが重要です。

矯正用マウスピースを使用する際の注意点

矯正用マウスピースを使用する際の重要な注意点は、装着時間を守ることです。
指定された時間通りに使用しないと、治療効果が得られない場合があります。

また、食事時には必ず取り外し、飲み物にも注意が必要です。
飲み物が原因でマウスピースが変色したり、劣化することがあるため、注意が求められます。

さらに、使用後は必ず洗浄し、清潔に保つことが治療効果を高めるために重要です。

装着時間と自己管理の重要性

矯正用マウスピースを使用する際には、装着時間と自己管理が重要です。
マウスピースは規定通りに装着しないと、治療効果が得られない可能性があります。

特に、指示された時間帯に装着し、食事や飲み物を摂る際には取り外すことが求められます。
また、清潔に保つために、定期的な洗浄を怠らないようにしましょう。

治療中は歯科医師の指示に従い、必要に応じて定期的にチェックを受けることが重要です。
自己管理をしっかり行うことで、より効果的に矯正を進めることができます。

「マウスピース保険適用」でよくある質問

「マウスピース保険適用」に関するよくある質問には、保険適用の範囲や作り直しの可否についての疑問があります。例えば、保険適用で作成した場合、その使用期間は治療進行により異なります。

また、作り直しに関しても、医師が必要と判断した場合に保険適用されることがありますが、自己判断での変更には適用されません。
詳細は担当医師に確認することをお勧めします。

保険適用で作った場合、どのくらいの期間使えますか?

矯正用マウスピースが保険適用で作成された場合、使用期間については個別の治療内容により異なります。
一般的には、治療開始から終了まで使用できることが多いですが、患者様の歯並びや治療の進行状況により、その期間は変動します。

マウスピースを作成する際、医師が適切な期間を設定することが通常で、治療の進行具合に合わせて調整されることがあります。
したがって、正確な使用期間については、治療を担当する歯科医師に確認し、定期的にチェックを受けることが重要です。
医師の指示に従い、適切な期間にわたってマウスピースを使用することが治療効果を最大限に引き出すポイントとなります。

作り直しの際も保険は適用されますか?

矯正用マウスピースの作り直しに関しても、保険適用がされる場合があります。
しかし、すべてのケースで保険が適用されるわけではありません。

保険適用されるかどうかは、作り直しの理由や治療の進行状況によります。
例えば、治療方針の変更や、マウスピースが破損した場合など、医師が必要と判断した場合に限り、保険適用が認められることがあります。

自己判断での作り直しや、治療方針に関係のない変更には保険が適用されないため、必ず歯科医師に相談し、適切な理由で作り直しを行う必要があります。
保険適用に関する詳細については、事前に確認しておくと安心です。

コラム監修者

監修者の写真

中島 航輝
なかじま こうき

役職

世航会デンタルオフィス 理事長

略歴

  • 1997年 明海大学 歯学部入学
  • 2003年 同大学 卒業
  • 2003年 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 顎口腔機能再構築学系 摂食機能保存学講座 摂食機能保存学分野 博士課程 入学
  • 2006年 顎咬合学会 特別新人賞
  • 2007年 同大学院 修了 歯学博士所得
  • 2007年 東京医科歯科大学 歯学部附属病院 医員
  • 2007年 世田谷デンタルオフィス 開院
  • 2008年 医療法人社団世航会 設立
  • 2013年 明海大学歯学部 保存治療学分野 非常勤助教
  • 2014年 明海大学歯学部 保存治療学分野 客員講師
  • 2015年 昭和大学歯学部 歯科矯正学分野 兼任講師
  • 2016年 明海大学歯学部 補綴学講座 客員講師
  • 2020年 日本大学医学部 大学院医学総合研究科生理系 入学
  • 2025年 同大学院 修了 医学博士取得

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