公開日 2023.12.15 更新日 2025.09.02

インビザラインの種類7つの特徴&ワイヤー矯正との比較について

「インビザラインの種類が知りたい」
「インビザラインが難しいときの対処法は?」
「そもそもインビザラインとは何?」
見た目も性能も上がった最先端の矯正器具、インビザライン。

本記事では、そんなインビザラインに関する冒頭の疑問について解説していきます。
虫歯や歯の痛み、歯ぐきの腫れに悩んでいる方、治療を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

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インビザラインとは

インビザラインは、目立たないマウスピース型の矯正装置です。
透明で取り外し可能なこの装置は、痛みが少なく、日常生活に影響を与えにくい点が魅力。
種類も豊富で、全顎矯正に適した「コンプリヘンシブパッケージ」、軽度の矯正に適した「ライトパッケージ」や「エクスプレス」、部分矯正用の「インビザラインGO」、子供向けの「ファースト」まで、さまざまなニーズに応えます。

日本国内でも多くの歯科医師が提供しており、インビザライン・ジャパン株式会社によると、世界で1500万人以上がインビザライン治療を受けています。

こちらの記事では、インビザラインとほかのマウスピース矯正との違いについて詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

インビザラインの種類

インビザラインには、患者のニーズや症状に応じたさまざまな種類があります。
ここでは、それぞれの特徴を一覧表で紹介します。

インビザライン・モデレートパッケージ噛み合わせ調整不要な中等度の症例に適用
インビザライン・ティーンファーストの適応を超えた11~16歳の子供に適用

これらの種類は、症例や年齢によって選ばれ、患者一人ひとりに最適な治療を提供します。
インビザラインは、見た目の美しさと快適な装着感を兼ね備えた革新的な矯正方法です。

インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ

インビザライン・コンプリヘンシブパッケージは、すべての歯を動かせるもっとも包括的なプランです。
別名「インビザライン・フル」とも呼ばれ、複雑な症例や全体的な矯正が必要な場合に適しています

このプランの特徴は、マウスピースの作製枚数に制限がなく、治療期間も無制限である点です。
これにより、奥歯の噛み合わせの調整や、前方に突き出した歯並びの改善など、幅広い矯正が可能になります。
治療期間は個々の症例によって異なり、クリニックによっては5年間などの期間が設定されていることもありますが、必要に応じて延長できます。
インビザライン・コンプリヘンシブパッケージは、とくに複雑な歯並びや噛み合わせの問題を抱える方に最適な選択肢です。

インビザライン・モデレートパッケージ

インビザライン・モデレートパッケージは、中等度の矯正治療に適用されます。
比較的症例を問わずに適用できることが特徴であり、大幅な矯正治療が必要でなければインビザライン・モデレートパッケージで対応できるはずです。

ただし噛み合わせの問題がある場合は、他のインビザラインのほうが適しているかもしれません。
インビザライン・モデレートパッケージは中等度までかつ噛み合わせの問題がない人に適用される治療法です。

インビザライン・ライトパッケージ

インビザライン・ライトパッケージは、軽度な歯並びの乱れに適したマウスピース矯正です。
最大14枚のマウスピースを使用し、前歯から奥歯まで全体的な歯並びや噛み合わせを整えられます。
しかし、重度の症例や大きな歯の移動が必要な場合には不向きです。

このパッケージは、部分矯正や矯正後の後戻りに適しており、透明で取り外し可能なマウスピースを使用するため、口元が目立たないというメリットがあります。
治療期間が短く、費用も抑えられるため、軽度の症例にはとくに魅力的な選択肢です。

インビザライン・エクスプレス

インビザライン・エクスプレスは、軽度な歯並びの矯正に最適な選択肢です。
とくに前歯の微調整に対応し、治療期間は約3〜4か月と短く、マウスピースは最大7枚までとなっています。

このプランは、インビザラインの中でももっともリーズナブルで、忙しい方や軽微な矯正を希望する方に適しています。
インビザライン・エクスプレスは、短期間で効果的な矯正を実現し、日常生活に最小限の影響を与えるため、多くの方に選ばれているのです。

インビザラインGO

インビザラインGOは、とくに前歯の軽度な歯並びの矯正に適しています。
このシステムは、目立ちにくいマウスピースを使用し、治療期間が短く、費用も抑えられるため、部分的な矯正を希望する人に人気です。
とくに、前歯の噛み合わせの調整や一部の歯並びを改善したい場合に適しており、膨大な症例データに基づき、迅速に適用可能かどうかの判断ができます。

インビザラインGOは、全顎矯正に比べて安価で、短期間で理想の歯並びを実現できる点が大きなメリットです。

インビザライン・ティーン

インビザライン・ティーンはその名のとおり、10代に適している種類のインビザラインです。
主な適用年齢は11歳から16歳であり、次にご紹介するインビザライン・ファーストの適用年齢よりも成長した子供に向けての治療法となります。
永久歯が生え揃った子供であれば、インビザライン・ティーンが選択肢のひとつとなるでしょう。
11歳から16歳までの子供が歯列矯正をするなら、インビザライン・ティーンをおすすめします。

インビザライン・ファースト

インビザライン・ファーストは、とくに成長期の子供たちのために設計された革新的な矯正方法です。
このシステムは、乳歯と永久歯が混在する時期に最適で、顎の成長を促しながら歯並びを整えます。
この方法は広範囲にわたる不正咬合の治療が可能で、予測可能な歯列弓の拡大を実現します。

7歳ごろから始めることが推奨されており、顎の拡大と歯列矯正を同時に行える点が大きなメリットです。
インビザライン・ファーストは、子どもたちの笑顔を改善し、より短期間で効果的な治療を提供します。

インビザラインの選び方

インビザラインの種類を選ぶ際、目的に合わせた適切なプランを選ぶことが重要です。
たとえば、出っ歯や八重歯などさまざまな症例に対応したインビザライン治療例を紹介されています。
また、インビザラインはカスタムメイドで、金属アレルギーのある方でも使用可能です。
治療の目的や歯並びの状態を医師と相談し、信頼できる情報源を参考にしながら、最適なインビザラインの種類を選びましょう。

インビザラインが難しいときの対処法

最後に、インビザラインが難しいときの対処法を紹介して終わります。
ここでは、以下の3つの方法を解説していきます。

インビザラインが難しいときの対処法

  • ワイヤー矯正を検討する
  • ワイヤー矯正とインビザラインを併用する
  • 外科矯正を視野に入れる

それぞれ確認してください。

ワイヤー矯正を検討する

インビザラインでの矯正が難しい場合、ワイヤー矯正が有効な選択肢です。
ワイヤー矯正は、歯の動きを正確にコントロールでき、複雑な歯並びの改善にも対応可能。
ワイヤー矯正は安定感があり、ブラッシングしやすく、費用も比較的リーズナブルです。
ただし、見た目が目立つ点や食べカスが付着しやすい点は注意が必要です。

治療期間は部分矯正で2か月から1年、全体矯正で1年から3年程度とされています。
インビザラインでは対応できない症例にも、ワイヤー矯正は強力な解決策となり得ます。

ワイヤー矯正とインビザラインを併用する

インビザラインとワイヤー矯正の併用は、特定の症例で効果的です。
たとえば、インビザライン単独では難しい症例にワイヤー矯正を併用することで、治療効果を高められます。
この併用治療は、とくにリカバリーが必要な場合や、インビザラインだけでは不十分な症例に適しています。

ただし、併用には注意点もあり、金属アレルギーのある方や、治療費用の増加などを考慮する必要があります。

外科矯正を視野に入れる

インビザラインでの矯正が困難なケースでは、外科矯正が有効な選択肢になります。
外科矯正後にインビザラインを使用することは可能です。
これにより、より複雑な歯並びや咬合の問題に対応でき、インビザラインの透明なマウスピースを利用することで、目立たない矯正治療を実現できます。

外科矯正は、とくに重度の不正咬合や顎の問題を抱える患者に適しており、インビザラインと組み合わせることで、治療の効果を最大化できます。

関連記事:インビザラインができない?難しい症例と対処法を紹介

インビザラインとワイヤー矯正の比較

矯正治療にはインビザラインだけではなく、ワイヤー矯正の選択肢もあります。
いずれも矯正治療法としては一般的な方法ですが、それぞれにメリット・デメリットがあることも事実です。
また治療期間や費用にも違いがあるため、ご自身に適しているのがどちらであるか見極めてから治療を受けるべきでしょう。

そこでインビザラインとワイヤー矯正について、さまざまな観点から解説していきます。
どちらの治療法を選ぶべきか迷っているなら、ぜひ次の比較項目を参考にしながら判断してください。

メリット・デメリット

まずはそれぞれのメリット・デメリットから見ていきましょう。

インビザラインワイヤー矯正
メリット・目立たない

・取り外しができる

・日常のケアが容易

・痛みが少ない

・金属アレルギーに対応する

・通院回数が少ない

・治療期間が短くなることがある

・比較的費用が安価

・治療効果の確実性が高い

・紛失のリスクがない

デメリット・費用が高額となる

・治療期間が長期化しがち

・マウスピースの管理が必要

・適用できない症例がある

・見た目に目立つ

・取り外しができない

・日常のケアが難しい

・痛みを感じることが多い

インビザラインのメリットといえば、やはり目立ちにくく取り外しが可能なことではないでしょうか。
しかし取り外せるため、紛失や破損がないようにしっかり管理することが求められます。
また治療に伴う痛みが少ないこと、金属アレルギーの方でも装着しやすいことなどもメリットのひとつでしょう。

対するワイヤー矯正では、治療期間が短く、治療費用を抑えやすいことがメリットであると言えます。
インビザラインでは適用できない症例がありますが、ワイヤー矯正であればほぼすべての症例に適用可能です。
しかし痛みを感じることが多いこと、取り外しができないためケアが難しいことがデメリットとなります。
何よりも見た目に目立ちやすいことから、治療中の口元が気になるかもしれません。

治療の期間と費用

インビザラインとワイヤー矯正について、治療期間と費用から比較してみましょう。

 

インビザラインワイヤー矯正
治療期間6ヶ月~3年1年半~3年
治療費用30万円~100万円30万円~170万円

種類によって変わりますが、種類によっては、インビザラインのほうが短期間で治療を終えられる場合があります。
インビザラインは治療費用が高額になりがちであると解説しました。
しかしワイヤー矯正では表側矯正であれば安価ですが、裏側矯正ならインビザラインより高額になることもあるかもしれません。
もちろんクリニックによっても料金は変わるでしょう。
またインビザラインは種類によっても治療期間・治療費用ともに変わる可能性があります。
一般的な目安として、大人の場合は約90万円とされます。大人の方であればインビザラインのほうが高額になるかもしれません。
反対に子供であれば、それほど費用の違いはないと考えられます。

目安として、インビザラインのほうが治療期間が短くなる傾向があります。
そして大人の方の矯正治療であれば、インビザラインのほうが高額になる可能性が高いと考えてください。

治療中の見た目

治療中の見た目については、インビザラインに軍配が上がるでしょう。
ワイヤー矯正は歯の表面にワイヤーをくっつけて、ワイヤーの力で矯正する治療方法です。
対してインビザラインは透明なマウスピースを歯に装着して治療を進めるため、矯正治療をしていると知られないほど違和感がありません。
ワイヤー矯正には透明のワイヤーをする方法もありますが、やはり見た目に矯正をしていることは知られてしまうでしょう。

接客業をしている方や人と話す機会が多い方など、治療中の見た目を気にするならインビザラインのほうが適していると考えられます。
インビザラインであれば、治療中でも見た目を気にせず、従来どおりの生活が送れます。

痛みや不快感

ワイヤー矯正に比べて、インビザラインのほうが痛みや不快感が少ないと言われています。
いずれにしても歯を移動させるため、多少の痛みは伴うでしょう。
しかしインビザラインはワイヤー矯正に比べて装置が柔らかいため、痛みを感じにくい傾向がありますが、個人差があります。

管理のしやすさ

管理のしやすさについては、インビザラインとワイヤー矯正のどちらも一長一短があります。

インビザラインは取り外しができるので、日常のケアやブラッシングが容易です。
ただし取り外したときの管理が必要となり、紛失や破損がないように注意しなければなりません。

一方でワイヤー矯正では、装置の取り外しができないためブラッシングを丁寧にしなければ虫歯や歯周病のリスクが高まります。
しかし取り外せないため、インビザラインのような紛失・破損のリスクがありません。

取り外しができることはメリットでもありますが、デメリットともなり得ます。
ご自身のライフスタイルに照らして、どちらが扱いやすいか検討したうえで治療方法を選ぶことが大切でしょう。

インビザラインの種類は主に7つ

この記事では、さまざまなインビザラインの種類とそれぞれの特徴、適切な選び方についてまとめました。
インビザライン・コンプリヘンシブからインビザライン・ファーストまで、各パッケージの詳細を解説し、インビザラインが難しい場合の対処法も提供しています。
またワイヤー矯正も選択肢のひとつとなるため、インビザラインとのメリット・デメリットも比較したうえでご自身にとってベストな選択をしてください。
この情報をもとに、あなたに最適なインビザラインを見つけられるでしょう。
今日から始める新しいスマイルの第一歩を、この記事がサポートします。

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コラム監修者

監修者の写真

中島 航輝
なかじま こうき

役職

理事長(梅田院の院長)

略歴

  • 1997年 明海大学 歯学部入学
  • 2003年 同大学 卒業
  • 2003年 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 顎口腔機能再構築学系 摂食機能保存学講座 摂食機能保存学分野 博士課程 入学
  • 2006年 顎咬合学会 特別新人賞
  • 2007年 同大学院 修了 歯学博士所得
  • 2007年 東京医科歯科大学 歯学部附属病院 医員
  • 2007年 世田谷デンタルオフィス 開院
  • 2008年 医療法人社団世航会 設立
  • 2013年 明海大学歯学部 保存治療学分野 非常勤助教
  • 2014年 明海大学歯学部 保存治療学分野 客員講師
  • 2015年 昭和大学歯学部 歯科矯正学分野 兼任講師
  • 2016年 明海大学歯学部 補綴学講座 客員講師
  • 2020年 日本大学医学部 大学院医学総合研究科生理系  入学
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